ケツァルコアトルって何?

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総理、キラ擁護発言の影響

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アナウンサー

「「キラに犯罪が抑止されている傾向がある」という、キラ擁護ともとれる総理大臣の発言に国会の審議はストップしていますが、国民や若手議員の間では、むしろ、この総理の発言を指示する動きが広まっています。」

 

若手議員

「人殺しはいけない事だが、国家というものはそもそも戦争するし、犯罪者を裁く。ま、問題は「正しい殺人」を行えるかどうかが問題で、そういう事を考えるとキラのやってる殺人は「正しい殺人」と言えるのではないでしょうか。」

 

2006年に公開された映画「デスノート the Last name」に出てくる、キラについてのニュースのワンシーンである。

 

この何気ないワンシーン、ちょっと引っかかるものがあった。

現在、参議院で集中審議されている安保法制関連法案に係る、様々な議員、閣僚、官僚の発言を思い浮かべてしまうのだ。

 

刺激的な単語「正しい殺人」・・・

引っかかる単語「抑止」・・・

 

2006年に公開された当時、私がこの単語を聞いた場合、「映画の世界の事だからそのような非現実的な発言を言わせたのだろう。映画だから面白おかしく。刺激的な単語に映画の観客は引きつけられる。」と思ったかもしれない。もちろん、実際にはその当時の記憶なんて覚えていない。

 

だが、2015年現在、現実の国会では「正しい殺人」の正当性について、ある意味、真剣に議論されている。もちろん、このような「誤解を招く」刺激的な単語は、政府、内閣法制局、その他諸々の官僚は口にしない。しかし、本音ともとれる失言が報道され、若手議員によっては「それの何が悪い」という輩まで出ている始末だ。

 

この法案は、立法事実が存在しない、内閣法制局によるまともな法令審査がなされていない、存立危機事態だの幸福追求の権利だの、どこまで解釈が広げられるか不明な単語が闊歩している、後方支援は安全だと言い張る防衛大臣、核は弾薬に含まれると答弁してしまう防衛大臣自衛隊が核ミサイルを米軍の戦闘機に補給する事は可能と答弁してしまう防衛大臣、明らかに違憲であるにも関わらず世界情勢を考慮し新三要件を「あてはめ」る事によって合憲であると言い張る内閣総理大臣、等々、素人目から見ても問題だらけだ。

 

中国の軍拡/領土問題、北朝鮮の核、そして、中東不安、テロとの戦い。

そういった世界情勢が現実にあり、一国民である私も理解はしている。

日本人の中には、日本が中国や北朝鮮に攻撃されるのではないか、と考えている人もいるだろう。そして、有事の際には自衛隊が出動し、更には日米安全保障条約に法って、米軍が防衛に協力してくれるだろう。だが、軍拡を勧め、南シナ海に軍事基地を作った中国には更なる警戒と牽制が必要だ。米軍が今まで以上の兵站を運用する為には、日本の自衛隊の更なる協力(後方支援)が必要となってくる。だから、国民の安全を保障する為に自衛隊の限定的な集団的自衛権を行使する事もやむなし。このような思考に取り憑かれている日本人もいるだろう。

 

私は常々、こう考えている。

「戦争は外交の失敗である」と。 

 

国会で議論すべき法案は数多(あまた)存在するが、「有事を前提とした軍事政策を考える前に議論すべき事があるだろう!どのような外交政策が必要で、どのような外交戦略が必要なのか、その為にはどのような中長期的外交計画を立案すれば良いのか、そういった事を十分に国会で議論してから、おまけ程度に軍事政策を議論してくれ!」と考えている。比率でいうと、外交政策の議論を9としたら、軍事政策の議論は1だ。安保法制など、二の次、三の次だ。

もし、1では全然ダメだというのなら、それでは今まで軍事政策は何をやっていたのか?と問いたい。憲法9条があるから審議すらタブーだった等と言わせない。1をいきなり9にして、強引に強行採決しても国民は納得しない。

 

本当の意味で本当に真剣に全国民に「説明ではなく理解を求める」のならば、憲法改正を全国民に提案すべきだ。それが本道であろう。

 

今の政府や連合与党は、憲法改正を提案するのが「怖い」から、解釈改憲で「乗り切ろう」としているに過ぎない。そのような稚拙な思考は、日本国民はとっくに見透かしている。

 

この一見、短絡的な非現実的な世間知らずな理想主義的な考えは、世界情勢に詳しい、そして、政治に近い人ほど、否定する事になる。

「君は何も分かっちゃいない。現実に核は存在する。いつ、攻撃されてもおかしくない。中国は領土を広げ、軍備を拡大している。北朝鮮だって何をしでかすか分からない。外交なんかやってる場合じゃないんだよ。日本国民の安全を保障する為には、今以上に日米同盟を強固なものにし、「圧倒的な軍事力」を誇示して、軍事的に台頭してくる国家を牽制する必要があるんだ。それが抑止力だよ。勉強したまえ。」

直訳:「俺様(俺達)はこんだけ強いんだ(と言って筋肉を見せつける)。だからお前ら、ヘタなマネはするなよ」

 

はいはい。ご説、ごもっとも。

このセリフは私の脳内で勝手に生成した安保法制賛成論者の貴重なご意見である。

だが、もちろん、私はこんなご意見を参考にこそすれ、賛成はできない。

理由は簡単。要するに「状況がこうなっちゃってるんだから、これしか出来ないでしょ?これをしないと危ない状況になるワケ!。分かる?だ・か・ら!これを理解しろ!」と言ってるようなものである。

 

つまりは思考停止だ。もしくは、あらゆる現実的状況を知り過ぎてしまったが故の思考の無限ループだ。国会中継を見ていても、政府側の答弁は思考停止か思考の無限ループに入ったかのような、まるでロボットが答弁しているかのように、同じ答弁を繰り返している。「ですから、先程も申し上げました通り・・・と認識しております。」

これなら国会の政府答弁なんて人間がやらなくてもいいだろう。ロボットに朗読させれば済む話だ。まあ、実際にやったら、野党からヤジじゃなくて、物が飛んできそうだが(六法全書とか)。

 

まだ、書き足りないことがあるが、今日はここまで。

お付き合い、ありがとうごさいました。